過去の思考を切り離す –4 [思考の手がかり]
以前に、世界仰天ニュースというテレビ番組で「怠け者のレッテルを貼られた女性」という話がありました。
人に「だらしがない」と言われ、ADHDという発達障害が原因だとわかるまでは、人にできて当たり前のことが、自分にはできない、と悩む白井さんという方のお話でした。
作業を始めても、何か他の物が目に入ってしまうと、作業を放りだして目に入った物に取り掛かってしまう。掃除を始めると、全てがやりかけでドンドン散らかっていてしまう。
会社でも伝票を台帳にを書き写すだけの簡単な作業が出来ない。コピーを取ると曲がってしまう。真っ直ぐ書類が綴じられない。
苦手な事務から、化粧品販売の仕事に転職すると、瞬く間に営業トップ。業績を認められて管理職になると、苦手な事務作業が出来ず、また退職。結婚をしても、だらしがないと夫に言われて離婚。
ある日書店でAHDについて書いてある本を読み、自分の事が書いてあるような気がして医者に行ってみると、自分がAHDだと診断された。
ところが、自分がAHDで片づけが苦手な事を両親に話すと、「怠け者の言い訳」と一蹴されてしまう・・・・。
ADHDは原因も治療方法もわからないらしいのですが、白井さんのすごいところは
「自分は出来る事と、出来ない事が人よりはっきりしている。」
「出来ないことも、それを認識することで方法を工夫しよう。」
と、思い立ったところです。
洗濯物を取り込んだら、たたんでタンスにしまうとわかっていても、次々に目に映った別の作業を始めてしまい、どんどん散らかってしまう。そこで、洗濯物は、洗ったらハンガーに掛けて、着るときにハンガーから直接着る。
整理整頓ができないので、整理分類はしないことにして、「何でも箱」を作って物をまとめておく。
苦手な仕事は無理をしないで同僚に任せ、自分が得意なパソコン業務は一手に引き受ける。
テレビを見た人で、片付けられない人には「え?これだけ?」といった、物足りない内容に見えたかもしれません。実際、片づけ方については、ほんの数分しか触れていませんでした。
白井さんの例は、天才、思考の切替といった話が凝縮されています。
重要なのは片づけ方や、病気の治し方ではありませんが、大方の人はそこに囚われてしまいます。
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