価値観　2：あ・お・う　で行こう：SSブログ

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価値観　2　[人生劇場] [編集]

多くの人はラジオ体操の経験があると思います。ラジオ体操は日常生活で普段使わない体の部位も動かして解してくれるので、繰り返し行うことで肩こりや転倒防止といった様々な効果が期待できます。

ところがこのラジオ体操。小学校では校庭の中央に整列して、みんなが同じ行動を繰り返します。整列を乱すような場合は注意を受けることも有ります。

整列するのは、近くの人にぶつからないように、といった配慮があるのでしょう。ところが、学校にも先生にも体操自体にもそのような意図はなくても、毎日整列をして続けていくうちに「みんなと同じ」という事が当たり前になり、安心感を覚えるのです。

学校ではテストが繰り返されます。必要な知識を持つことが大切ですが、皆が決まった同じ答えをする事を繰り返し、点数という結果を求められています。ある決まった答えだけを出せばいい、という訓練が創造力を削いでしまうのです。

教育方法の良し悪しは別として、知らず知らずのうちに、心の中に決められた価値観を育てているのです。このような価値観は、社会に出れば必ず必要かどうかは疑問です。

「皆と同じ事に安心する」という価値観は、巧みに利用されます。ある商品を売るときに何をアピールするでしょう。その商品の良いところ？　サービス？　そんなことは勿論です。

多くの人に普及させるには「この商品は絶対になくてはならないものですよ」という誤った価値観を植え付けることです。みんながやってますよ、流行っていますよ、これがないと孤独ですよ、みんなと話が合いませんよ、病気になるかもしれませんよ、事件にあったときに大変ですよ、行き場を失いますよ、と「みんながやって当たり前だという罪にも似た意識を感じさせればいいのです。

そして全ては安易に結果が得られるようにできています。コンビニ弁当のように、お金を出して完成品を買えば済むようになっています。多くの人が同じものを持つと、物の価値が薄れていきます。「自分には足りていない」と、どんどん新しいものが欲しくなるのです。人が新しいものを先に持つと、自分と比較をして、それを羨ましく思う仕組みが心の中にできているのです。

これは人間関係においても同様の成果を期待するようになります。何かしらの人間関係を築きたいと思ったら、コンビニ弁当のように、早急な成果を欲しがります。相手に良い印象を与えようと、期待されていることを考えて行動し、自分自身を殺して、自分ではない自分を演じます。周りにどう思われているかを気にして、比較をして、安易に成果を求めるようになります。

全ては、過去の自分の経験や記憶に基づいて物事を判断しています。良いか悪いか、正しいか誤っているか等、全ての物事には自分の解釈・価値観が入っています。「先入観」や「偏見」、「固定観念」、「思いこみ」という、「信念」とうフィルターを通して物事を見ているのです。

自分自身の物の見方(思考)が全てを決定しています。そして自分と異なった新しい思考や価値観に出会うと、それを排除していきます。信念が強い人ほど変化に弱いのです。物事に対して凝り固まった考え方があるほど、新しい思考や価値観を突きつけられた時に抵抗をするのです。

「言いたい事は判るんだけど」「やってみようとは思っているんだけど」。例え今までのやり方が自分を不幸にしていると判っていても、自分の価値観にあっている今までの思考方法を続けることに、どこかで安心するのです。変化を受け入れるのに時間がかかります。そしてみんながやっている事にあわてて飛びついたりするのです。

人間を不幸にしているのは、
あらゆる先入観
偏見を伴った予測
他人と比較する習慣
です。

これまでの人生が「たいしてつまらないもの」と思っていれば、何か選んでも、自分の信念に従って(フィルターを通して)つまらなくなる方を選びます。

先入観や予測や比較から自分を解放して行くには、全ての物事を褒めるのです。訳もなく「ありがたい」「面白い」「うれしい」と思い直すのです。「訳もなく」ということが重要です。訳という理由を考えている自分は、自分のフィルターを通して物を見ようとしているのです。馬鹿になりきって、「あ・お・う」と思考しなおすことで、自分の中の隔たった価値観を壊していくのです。

自分が当然だと思っている古いルールや、やり方を捨てなければ、新しい道を見つけることは困難です。新しいものを受け入れるには、これまでの古い物を壊していく事が重要です。

エジソンは成績の良い子供ではありませんでした。なんで？どうして？と疑問に思ったことを繰り返し質問しては、たびたび授業を中断させた為に、小学校を退学となりました。皆と同じ事ができなかったのです。学校側は天才を見抜く力がなかったのではありません。みんなと同じ事をしない人を排除しただけです。

自分の中の古い物を捨てて、もっと創造的になってみませんか？
やり方は簡単、馬鹿になりきって、全ての物事を「あ・お・う」と思いなおすのです。

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