信念・思い込み 1 [信念・思い込み]

ある宗教では、信仰のためなら異教徒を殺してもかまわないと信じ、自分が信仰のために死ぬ事は最高の功徳だと信じ、実際に信念に従って自爆テロを行っています。その信仰に関係の無い人から見れば、信じがたい事ですが、その環境で育った彼らには、それが正義と思って行動しています。

19世紀のアメリカは奴隷制度が当然のように受け入れられてきました。教会は、「これは神によって定められた制度である」と言い、政治家は「この国は奴隷制度の基盤の上に成り立っている」と言いました。

重要なのは当時の人々にとっては、それが常識であり、当たり前の事でした。社会全体が信じているからといって、または自分自身が信じている事でも、正しいとは限らない、という事ですね。

強い信念というものは、それ以外の生き方や考え方を、なかなか受け入れないようです。例えそれが都合の悪い現状をもたらしていたとしても、頑固な心は現状にしがみついてしまうのです。

確固たる信念は、それが正しいか間違っているかは別にして、判断基準として潜在意識の中に記憶されていきます。例えば、自分の意見に反対者がいると、即座に「相手に何か間違いがあるのではないか」と思いこんでしまうのです。

コペルニクスが「太陽の周りを地球が回っている」と唱えると、バチカンは何世紀もの間、彼の説を封印しました。強い信念ほど、そのほかの全てを排除しようとします。

本当に地球が動いているのなら、なぜその考えが今まで生まれなかったのだ

と糾弾されました。もはや理論ではなくイジメです。地球が動いている事を証明するには、「なぜその考えが今まで生まれなかったのか」を説明しなくてはいけないのです。糾弾した側は、信念を曲げるつもりなど毛頭ないのです。

人間は自分の経験のみを真実と思い込みやすく、または一時的に真実だった事を、「絶対的な真実」だと思い込むのでしょう。

天動説は何世紀もの間、信じられてきました。地動説が受け入れられるまで、何世紀もの時間を要したのです。ウィリアム・ロイド・ギャリソンは、奴隷のいない国を夢見て、一人で立ち上がりました。ギャリソンの声がアメリカ全土に響き渡り、奴隷制度が非合法化されるには、40年にもわたる時間を要しました。人生80年なら、「他の生き方もある」と気付いた時には、人生の終わり、なんて事もあるかも知れませんね。

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瓶太郎

こんばんはw
駆け足デスミマセン。
by 瓶太郎 (2010-08-13 19:41) 

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