常識を外す 3-2 [常識を外す]

私が子供の頃はプラモデルを作ったものです。プラモデルは、パーツを組み合わせてできるパズルのようなもので、ただ組み合わせるだけでは完成しません。パーツのつなぎ目には隙間や段差ができるので、削ったり埋めたりして、最後に色を塗って完成します。

ところが最近のプラモデルは、接着剤が要らなかったり、最初から色が付いているので色を塗る楽しみもありません。自分では作らずに製作代行サービスに頼む人や、出来上がったものを買う人も多いようです。

お金で買う癖が付いてしまうと、物を作り上げる創造力が無くなっていきます。自分の失敗作を見て「次はもっと上手く作ろう」という想像力と、その喜びを手放してしまう結果になります。似た物を持ち、似た価値観で他人との差異を見つけようとする為に、限りなく物を増やすだけとなってしまいます。

お金を出せば手に入るという生活を続けていれば、「お金があればもっと幸せなのに」という思考に繋がっていきます。その思考は「私にはお金が無い」と常に不足を感じる結果となって、想像通りに「自分には不足している」という現実を生み出します。

完成品はお金を出すだけで事足りてしまう為に、物のありがたみや価値観が薄れます。授業参観で給食の時に子供たちが揃って「いただきます」をしたところ、その様子を見ていた一人の親が突然怒り始めた事があったそうです。

「給食費を出しているのは親だ。それをお前たち(先生)に「いただきます」と言わせる悪い制度をまだ続けてるのかっ!」

えー、本当にそんな人がいるの? と思うような話ですが、怒った本人は本気で自分が正しいと思っているのです。お金を払えば完成した物が手に入る事が当たり前になると、お米や野菜、家畜を育ててくれた人のありがたみや、食事を作ってくれた人への感謝、そして人間は様々な生命を頂いて生きている事には、関心が薄くなるのではないのでしょうか。

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