不幸になれない

多くの人は自分の顔を一日にそう何度も見る機会はありません。そして人間が笑っている時間は一日の内の数分だけです。人生の中で笑顔で過ごせる時間はほんの少ししかないという事です。

笑顔は、明るい心や楽しい気持ちの反映です。笑顔の大切さに気付かずに人生を過ごしてしまうと、人生を終える時に「楽しかった」「面白かった」と思えません。自分では見られない自分の顔ですが、本人はどこかで表情を感じているのです。

思考が実現していくわけですから、私たちは常に未来の選択をしています。どんな状況であっても笑顔を作れば(笑顔を選択すれば)、笑顔にならなくてはいけない未来を引き寄せる事が出来ます。

そんな事を言っても、楽しくないのに、笑う状況ではないのに、笑う事は出来ない、という人もいるでしょう。

「過去」の自分の選択の結果、「今」笑うどころではない現状が現れた訳ですね。つまり不都合に感じた「今」は、未来の選択肢に当たります。

辛い、悲しいといった感情は、出来事に対して「こんな時は悲しむものだ」等と、過去の記憶や経験から学習してきたもので、習慣的に出てしまうものです。惰性のままに今までどおりの思考を習慣的に続ければ、形を変えて同じ感情を味わう出来事の繰り返しを経験するだけです。笑える訳が無い、と思ったら常識を外すチャンスです。

不都合を感じたときは「選択肢がきた」と思うことです。未来を変えるチャンスです。常に笑顔の練習をして、普段の自分の顔が笑顔にならないと、楽しい人生を作っていく事が出来ません。

心の底から笑えなくても、無理にでも笑ってみるのです。要は作り笑いをしてみるのです。訳なんてありません。ここが選択肢で、未来において明るい心や楽しい気持ちで笑顔になる選択をするだけの事です。

「ありがとうございます」と一緒ですね。訳もなく笑顔でありがとう、です。ムスっとした顔や、そっぽを向いて「ありがとう」と言っても、本当にありがたいと思っているのかわかりませんよね。「笑顔」は「ありがとう」を表現していると思います。

さて、作り笑いでいいのでしょうか？

いいんです。かつて説明をした事がありますが、顔の表情を動かしているのは顔の筋肉です。作り笑いでも笑顔になれば、笑顔を作る顔の筋肉が動き、自分の脳は「笑っている」と判断します。

するとどうでしょう。笑顔に刺激された脳は、ベーターエンドルフィンというモルヒネの6.5倍もの鎮痛作用と快感作用のあるホルモンを出し始めます。そして脳からは、勝手にα波が出てきます。

α波が出ると、心はリラックスします。安心するのです。集中力が増します。

作り笑いが出来たら、今度は面白くなくても声に出して笑ってみます。笑う時は勝手に腹式呼吸となります。腹式呼吸は副交感神経の働きを助けて、自律神経を整えます。自律神経が整うとよく眠れます。腸の動きも良くなり、手足が暖かくなって、健康を支えてくれます。

更には「免疫機能」を高めてくれます。免疫の機能は、がん細胞を攻撃したり、バクテリアをやっつけたりして、外敵に対して強い体を作ってくれるのです。

笑顔と笑い声は、自分だけではなく、周りの人の脳をくすぐり、笑顔スイッチ入れます。しかめっ面をした人を笑顔にさせるには、冗談や面白い事を言ったり見せたりするよりも、ただ横でゲラゲラと笑う事が一番効果のある手段です。

笑顔は、勝手に心が安定しα波が出て、よく眠れて健康になります。そして周りの人を喜ばせます。未来において笑顔にならなくちゃいけない状況を引き寄せるのです。

ああ、私は不幸になれないの!　とっても幸せ！

自分から笑顔になれば、どうしても幸福になってしまいますよ！

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