今を生きる 4 [今を生きる(ちょうどいい)]

100万ドルの歌声、ミリオンセラー、等と聞くと誰を思い浮かべるでしょうか? ミリオンセラーになる為に必要な物は何でしょう?

大山のぶ代さんは、アニメ「ドラえもん」の声優を26年間努め活躍しました。大山さんは、子供の頃から女の子には似つかわしくないドラ声でした。ドラえもん声そのままなのです。そんな声でも幼少期は元気で明るく活発な女の子だったそうです。

ところが、大山さんが中学生になると事態が変わってきました。
「お前変な声だな」
男の子にそう言われたのだそうです。新しいクラスメイトと一緒に楽しく過ごすはずの中学生活が、声を出すだけでクラス中の笑い物になってしまったのです。

小突いたり、からかわれるだけではなく、授業中等もわざわざ彼女が発言をしなくちゃいけないような状況を作っては、クスクスとみんなで笑い物にするような、陰湿なイジメが続きました。

思春期を迎えた女の子が、同じ歳の男の子にも、女の子にも、ただ声を出すだけで笑われるなんて、どんなに辛かったでしょう。大山さんは次第に口を閉ざして、何も話さない様になっていったそうです。

ある時、母親が大山さんの様子がおかしいのに気付いて聞いてみたそうです

「以前は、『おやつをあげるからちょっと黙っていてちょうだい』、って言うぐらいのおしゃべりだったのに、最近はほとんど何も話さないけれど、どうしたの?」

そう訊かれた大山さんは、学校でのイジメについてうち明けたそうです。

実は大山さんのお母様は、彼女の声を心配していました。大山さんが幼稚園に入学した時のことです。入園式で園長さんが一人一人名前を呼んで、子供達が元気よく「はい!」と返事をする。「大山のぶよちゃん」と呼ばれて元気いっぱいに返事をすると、見ていた父兄がザワザワとしました。

「あの子は男の子?」と話している人に、大山さんのお母様は「女の子ですよ」と答えると「お気の毒に・・・・」と言われて、落ち込んでしまったそうです。女性としての将来を心配したお母様は、大山さんを連れていくつもの病院を回ったそうです。

しかし、どの病院でも「声帯に異常はなく素晴らしく健康な声帯だ」という診断で、医学的に解決できる問題ではない、という事が判ったぐらいでした。

そんなお母様の心配をよそに、彼女は誰よりも元気で、一番のおしゃべりで、人気者で活発な子供として成長しました。余計な心配だったかも、と安心していたお母様は、思春期を迎えた我が子に、その声でイジメに遭っている事を打ち明けられました。

するとお母様は、
「あんたはもっとお利口だと思ってたよ。体は鍛えないと弱っていくんだよ。弱いところをかばっていたら、ますますダメになるのよ。もっと弱くなるよ。もっとどんどん使いなさい」

明るく、元気で、周りの人を楽しくさせる、そんな大山さんを見てきたお母様は、彼女にそう言ったそうです。

さて、大山さんはどうなってしまうのでしょう?

↓ いつもクリックで応援をしていただきありがとうございます!
人気ブログランキング
人気ブログランキングへ


nice!(6)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:日記・雑感

nice! 6

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

今を生きる 3今を生きる 5 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。