潜在意識に任せろ 15 [潜在意識に任せろ]
中学生の時にブックスタンドを作るという夏休みの宿題がありました。長さが何cm以上、と決まっている以外は自由です。頼りになるのは先生が黒板に描いたブックスタンドだけ。
学校まで持って行くわけですから、何段もある本格的な物を作らなくちゃいけないという事ではありませんでしたが、当時は「うわっ、面倒くさいなあ」と感じました^^;
見本があって「これを作ってきなさい」というのと、「自由に作ってきなさい」というのは全く違います。まずどんな物を作るのか、作りたいか、完成された姿をイメージします。
まだ、この世に本棚は存在していません。しかし頭の中にはその姿が存在しています。机を思い描いて、本棚を作ることはできません。これは、目に見える物事は、「思考の結果である」という単純な事実です。イメージを描かなければ、欲しい結果は得られません。
夏休み明けにクラスの友達が作ってきたブックスタンドは、横一段の簡単な物がほとんどでした。私もみんなと同じ様な、板4枚を釘で打ってニスを塗っただけの物です。中には、ちゃんと塗装した物や、中を仕切ってある本棚を作ってきた人もいました。
私は「どこに置くか」、なんて事まで考えていなかったので、学校から持ち帰った時はえらく邪魔でした^^;
板に自分の似顔絵を彫る、なんて事を図画工作の時間にしていた時は「あ~、もうちょっと役立つ事をさせてくれよ」なんて思っていたものです。が、私は「役に立ちそうもない本棚を作ってしまった・・・」。 犬を飼っていないのに犬小屋を作ったぐらい邪魔です^^;
私の友人も、ほとんどが「宿題だから」という理由で適当に作って、最後は解体してゴミ箱行き。ところが、ある友人の家に行った時に、ブックスタンドがしっかり使われているのに驚きでした。
彼は中を仕切ってブックタンドを作ったのですが、自分の部屋の家具の隙間に縦に置かれて、小さなカラーボックスのように使われていました。元々そのように使うつもりで作ったのです。
実は、驚きは夏休み明けにもありました。一人だけ段ボールでブックスタンドを作ってきた人がいたのです。私の学校は私立で、一時間近く電車で通学。嵩張る重い荷物を持ってきたり、持って返ったりする事をうんざりしていたのですが、「おーっ!その手があったのか」とクラスでちょっとしたヒーローでした^^;
誰もが「木材で作る」と思い込んでいたのです。彼は持って帰る日に、学校で解体して焼却炉に捨ててしまいました。元々、捨てるつもりで作ったのです(行為の善し悪しは別ですよ^^;)。
人間は、心の中に思い描いたことしか得ることができません。イメージしていない物を得ることもできません。どこに置くのか、素材は何か、部屋の色に合わせて塗装するか、持ち運ぶことを考えて作るか、心の中にそれを望まなければ、それが実現化することはありません。
物事の大小、夢の大きさに関係なく、思考の構造は全て同じです。
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